198〇年、私はこの世に生を受けて、物心を付いた時には自分が男性を好きだと認識していました。
でもゲイやホモ(この言葉を使ってごめんなさい)というのを知ったのはその随分後です。
あれから30年以上の時間が経ち、ゲイを取り囲む社会は大きく変わり、今私もカミングアウトして生きています。
そんな私が、幼少期と比べゲイが生きやすくなった社会の変化や今後の課題について、順を追ってまとめてみます。
パケット使い放題
携帯電話の普及は社会だけでなく、ゲイの世界にも大きな影響を与えました。
昔は使用量に制限が無く、数万円の請求が来ることもしばしばあった為、多用がまだ難しかったんです。
それを大きく変えたのがパケット使い放題です。
それによりすさまじい勢いで拡大したのがゲイサイトです。
それまではゲイ雑誌で文通。
いやむしろゲイ雑誌を手に入れる事すら難しい時代でした。
その出会い方のスタイルを大きく変えたのがゲイサイトです。
この変化は後に、WEBサイトの普及からスマートフォン、ゲイアプリの普及へと繋がっていきます。
見付けるのが難しい時代→出会うのが難しい時代へと変化しました。
今は無くなってしまったサイトも多数ありますが、本当にありがとうございました。
LGBTという世間への認識
今は聞きなれた言葉ですが、これも近年出来た言葉です。
社会的に大きく認識されたのは某ドラマで、当時有名な女優さんが性同一性障害の少年を演じた事です。
もちろんそれ以前にも存在していた事ではありますが、そのドラマの影響で始めて若年層にもそういった私達の苦しさ、辛さが伝わり始めました。
ゲイと性同一性障害は分けて考えていますが、それが原因で世間的にゲイだとされている人も同じように苦しんでいるんだと認識され始めたのです。
もちろんそれは誤解ですし、性的志向や人生観で言えば全く違うものですが、誤解は解けばいいのです。
否定しかされなかった私達の言葉を、初めて聞いて貰えた瞬間でした。
本当にありがとうございました。
メディアでのオネェタレントの活躍
ゲイ社会を一番大きく変えたのは、やはりテレビの影響力です。
今はテレビでオネェタレントを観ない日はありません。
昔からオネェのタレントはいましたが、どこか一線を引かれ、悪い意味で特別な存在で、時には笑いものになる事だってありました。
しかし今ではノンケと一緒にテレビに出ていますし、報道番組にさえ出ることもあります。
またオネェなのに偉業をなした方やその方達が、笑いを取りながらも自分達の人生を語ったことにより、ゲイへの偏見の目はかなり減りました。
今でもゲイ=オネェだとか、二丁目にはオネェしかいないだとか語るノンケもいますが、それはそれでいいんです。
大切なのはそういう会話が出る社会になった事です。
これからも応援しています。
本当にありがとうございます。
アメリカ全土で同性婚承認→渋谷のパートナーシップ制度
私は20代の頃ゲイ雑誌に出たことがあり、その時とある専門家の方と話すことが出来ました。
当時もアメリカは一部での同性婚は認められていましたが、全土では不可能だと断言されたのをよく覚えています。
しかし2015年6月26日、それまで幾度もの訴訟が起こされ、ついにアメリカは全土で同性婚が認められました。
その後、海外ドラマにもLGBTの描写が増え、日本のファンもオネェじゃないゲイの存在を理解し始めました。
そして前後はしますが、2015年3月31日、渋谷でパートナーシップ条例が制定されました。
条例内容をよく理解していない方もいるかもしれませんので、簡単にお伝えすると事実婚(内縁)が認められたという事です。
具体的な例を挙げると、この条例が出来るまでは家族しか面会できないような場面で同性カップルは面会できませんでしたが、条例が出来たことによりそれが可能となったのです。
賛同いただいた方々、本当にありがとうございました。
これからの課題
上記にあげた例は、枠で考えるととても大きいものです。
法律だったり、テレビだったり、制度だったりと。
今、LGBTが昔より住みやすい世の中になったと感じるならば、私のように偏見を恐れずカミングアウトできる人が増えてきたのならば、今度は個人に目を向けなければいけません。
私もこのサイトを通して、こんな今の世の中でも生きづらいと感じている方々の心に、少しでも光が差せばと思い、書いていますが、現状それは100%出来ているわけではありません。
こんな世の中でも暗闇の中で動けずにいる仲間たちが笑顔になれる場所、シチュエーションをもっと提供していく事がこれからの課題です。
まとめ
住みやすい社会になった一番の要因は、なんと言ってもゲイの仲間達一人一人の力です。
人目を気にして裏の世界で生きていたあの頃とは違い、今は公衆の面前で、ゲイとして、堂々と誇りをもって笑い合えているはずです。
それを目の当たりにした瞬間に私は、
「世の中は変わったな」
と心から感じます。
どんな世の中になっても笑顔を絶やさず、差別や区別ではなくNo Borderな世界になること、それを実現するためにこれからもお互いに手を取り合い頑張っていきましょう。
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